MoonCupRoof

劇作家・演出家、萩谷至史の日々のあれこれ、や、短い作品たち

#5「けみるみねっせんす」

きょ / うは / いいよ / る / だ / なあ、、、 散歩からの帰り道。昼間の熱さは大気から姿を消し、風の流れる心地よい夜、が満ちていた。一歩一歩、乾いた地面を踏みしめる。その度に、青い燐光が地面から浮かび上がっては消えた。 ま / いに / ちこ …

#4「a」

「なんで人間は一人なのにさー、死体は一体って数えるの?」 ただいま、の代わり。塾帰りの僕の第一声は、誰もいない小さなアパートの部屋の白い壁に吸い込まれた。今日も負けた。この白い壁に吸い込まれない言葉など、あるのだろうか。テーブルの上には夕食…

#3 「雨」

ジリリリリリリ ぼんやりと覚醒した、ワタシ、の、耳に入ったのは、雨の音、だった。 何かをやらなければいけない日は、必ず雨が降る。 憂鬱、だから、布団に潜って、一旦、現実から目を逸らす。一旦。 ワタシ、は、こうやって、なんか、こう、起きて、出掛…